映画的日乗

映画、食、人。西に東に。

映画

「洗骨」監督・照屋年之 at 109シネマズHAT神戸

senkotsu-movie.com 洗骨、検索してみると現代では殆ど行われていない風習のようである。人が死ぬと火葬せずに風葬(映画では遺体が洞窟の中に納められていた)し、4年後それを取り出して洗う、というもの。死者との再会でもあり成仏の意味もあるのかも知れな…

平成31年度大阪芸術大学映像学科卒業制作展

甲南女子大学メディア表現学科の教え子が出演している作品を鑑賞。 若いということはそれだけで特権であるということは、映画をつくるという行為が証明する。30年以上前に同じようなことをしていた私だが、30年経ってもゴダールの匂いがプンプンする映画をつ…

「マイル22」監督ピーター・バーグ at 109シネマズHAT神戸

www.instagram.com クロサワ=ミフネコンビ並みに連作されるピーター・バーグ=マーク・ウォールバーグコンビ作。IMDbでピーター・バーグを検索してみるとプロデューサー、監督、脚本ともの凄く精力的に仕事している。さて今作、中国資本が入っていてそのせい…

「鯉のはなシアター 〜広島カープの珠玉秘話を映像化したシネドラマ〜」監督・時川英之 at シネリーブル梅田

www.home-tv.co.jp もともとは広島ホームテレビで放送されていた番組らしい。エンドロールによると制作はこの局とよしもとクリエイティブエージェンシー。なので徳井義実とスピードワゴンの片方が出ている。シネドラマ、とエクスキューズがあるのは映画では…

「アリー/スター誕生」監督ブラッドリー・クーパー at OSシネマズミント神戸

www.instagram.com 「スター誕生」三度目のリメイク。1976年版は観た記憶があるが映像はカケラも覚えていない。検索してみると内容はこの'76年版が近いようだ。私の記憶が間違っていなければ当初はクリント・イーストウッドが監督するとアナウンスされていた…

「華氏119」監督マイケル・ムーア at 塚口サンサン劇場

michaelmoore.com 冒頭、大方のまるで安堵したかのようなヒラリー・クリントン優勢、ドナルド・トランプ惨敗の2016年の大統領選挙のフッテージに何処かで聴いたことがあるが思い出せない音楽が重なっていて、エンドロールで膝を打った。「オーメン」('76)の…

「きばいやんせ!私」監督・武正晴 at TCC試写室

武正晴監督+足立紳脚本のゴールデンコンビで贈る鹿児島県南大隅町町おこし企画。 担ぎ手がいなくてトラックで神輿を運ぶ祭りの再興‥‥って私の映画「能登の花ヨメ」と丸っきし同じ。打算的な人生を歩んで来たヒロインが亡き父の姿を故郷で思い起こし、祭りの…

「クリード 炎の宿敵」監督スティーヴン・ケイブル・Jr. at TOHOシネマズ西宮OS

www.instagram.com前作「クリード チャンプを継ぐ男」('15)は傑作だったがさてその続編、流石に話しが続かないというか、アドニス・クリード(マイケル・B・ジョーダン)の父を殺した男、ドラゴ(ドルフ・ラングレン)が息子を連れてロシアから渡米、挑戦を申し…

「お父さんはお人好し」監督・斎藤寅次郎 at 神戸アートビレッジセンター

新春ニッポンの喜劇映画セレクションの一本。 1955年大映京都作品。 昨夜放送されたNHK「ファミリーヒストリー」で堺正章が父堺駿二がほとんど鎌倉の自宅に帰って来ず、京都の撮影所で仕事をしていたと語っていたが、時代劇のみならずこうした現代劇にもコメ…

「動くな、死ね、甦れ!」監督ヴァーレリー・カネフスキー at 元町映画館

www.imdb.com1989年ソ連製作、ということはソ連崩壊前夜。そして描かれている時代は第二次世界大戦直後、舞台はスーチャンという町。検索してみると今はその地名はなく、パルチザンスクという炭鉱町だそうだ。シベリア鉄道の支線が通っているとのことだが、…

「家に帰ろう」監督パブロ・ソラルス at シネリーブル神戸

The Last Suit 原題はThe Last Suit、Suiteは懇願、願い。最後の願いあるいは最期の願いと訳せるが、着るもののスーツに意味を掛け合わせているということに映画を観ている間に気が付く。アルゼンチンの老人の、ブエノスアイレスからスペイン、バルセロナを…

「日日是好日」監督・大森立嗣 at 塚口サンサン劇場

twitter.com 日本の観客の鑑賞眼の劣化を嘆く大森立嗣監督の意見にはとても共感しているのだが、その大森監督らしからぬ丁寧な説明で始まる。この物語が始まりから終わりまで30有余年のスパンで描かれている事は最後に分かるのだが、そうとは気づかないよう…

「ざわざわ下北沢」監督・市川準 at シネヌーヴォ

ざわざわ下北沢 - Wikipedia 2000年の公開当事、劇場は失念したが都内で観ている。DVD化されておらず、今回のフィルム上映に駆け付けた。あの頃、さほど佳いとは思わなかったが、今見ると市川準が想定したであろう、いつか亡くなってしまう町を記録しておか…

「おかえり、ブルゴーニュへ」監督セドリック・クラピッシュ at シネリーブル神戸

www.imdb.com 開巻、あれこれ似たような映画あった、同じブルゴーニュが舞台で、と観終わってから記憶を辿ったら「ブルゴーニュで会いましょう」('16)だった。 ブルゴーニュで会いましょう(字幕版) 発売日: 2017/05/02 メディア: Prime Video この商品を含…

「ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ」監督ステファノ・ソッリマ at 神戸国際松竹

https://www.soldado.movie/discanddigital/#home 2015年の傑作「ボーダーライン」の続編。脚本は今売り出し中のテイラー・シェリダンが前作から引き続き、だが監督はお忙しヴェルヌーヴからイタリアのステファノ・ソッリマに変わった。 再びメキシコ国境を…

時代文化みらい機構主催「みとりし」特別試写会

伊丹発NH18便で羽田空港着。 ユナイテッド・シネマアクアシティお台場にて「みとりし」特別試写会。 映画「みとりし」会員限定試写会にて、勝手に流れ出る涙に自分の人間としての『生』を感じた — 原 綾子/2012ミスユニバースジャパン (@a0324h) 2018年12月2…

「ガンジスに還る」監督シュバシシュ・ブティアニ at シネリーブル神戸

www.facebook.com 来年公開の私の映画「みとりし」の企画段階で、企画・主演の榎木孝明さんからこの映画に描かれているインド、バラナシの「死を待つ人の家」の話しを聞いていた。榎木さんは実際にここに行かれたらしい。死を待つ人が集う場所を描く本作は、…

「ボヘミアン・ラプソディー」監督ブライアン・シンガー at TOHOシネマズ西宮OS

www.instagram.com大ヒット大絶賛、この日も満席。 ミュージシャンの伝記モノというのは古今東西パターンがあって、無名時代→ヒット→バンドなら内輪揉め、ソロならレコード会社と軋轢→挫折、もしくはドラッグ、酒に溺れる→立ち直る→そして数年後、という図式…

「すもも」監督・井上泰治 at 神戸アートビレッジセンター

jidai-geki.wixsite.com テレビ時代劇のベテラン監督による自主制作時代劇。井上監督とは映画監督協会でお世話になっている縁と、本作のスタッフに私の「神戸在住」のスタッフが関わっているので拝見。 なるほど、テレビドラマとしては成立しにくいであろう…

「止められるか、俺たちを」監督・白石和彌 at テアトル新宿

www.tomeore.com 若松孝二監督の作品は「水のないプール」('82)「キスより簡単」('89)「我に撃つ用意あり」('90)「寝取られ宗介」('92)と好きな作品も多いが、期せずしてご本人に初めてお目もじしたのが、映画監督協会に入会して初めての京都例会の折だった…

「真昼の罠」監督・富本壮吉 at シネマヴェーラ渋谷

真昼の罠 [DVD] 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店 発売日: 2016/11/25 メディア: DVD この商品を含むブログを見る 真昼の罠 (1971年) (新潮文庫) 作者: 黒岩重吾 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1971 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 1962…

「タリーと私の秘密の時間」監督ジェイソン・ライトマン at 塚口サンサン劇場

www.facebook.com 脚本ディアブロ・ゴディとライトマン監督の三度目のコンビ作。なるほど面白い脚本だ。家父長主義由来の「女は育児洗濯台所」という役割分担はアジア圏の悪しき風潮、とされるがNY郊外のここん家でも同じだった。マーロ(シャーリーズ・セロ…

「1987、ある闘いの真実」監督チョン・ジュナン at シネマート心斎橋

1987arutatakai-movie.com 全斗煥軍事政権下で起きた、ソウル大学生拷問致死事件の映画化。「タクシー運転手」で描かれた光州事件は知識として知っていたが、その7年後にこのような重大な人権弾圧事件を知らなかった不見識を恥じる。 対北朝鮮のスパイ摘発を…

「LBJ ケネディの遺志を継いだ男」監督ロブ・ライナー at シネリーブル神戸

LBJFILM 邦題はネタバレだな。これを隠しといた方が良いのに。 「ダラスの熱い日」であるJFKことケネディ暗殺の一部始終の間にLBJことリンドン・ジョンソンという男の野卑ぶりを印象付ける過去を挟む構成、ロブ・ライナー監督その辺はソツなく、巧い。先日観…

「バッドジーニアス 危険な天才たち」監督ナタウット・プーンピリヤ at シネリーブル梅田

https://www.facebook.com/badgeniusmovies/?ref=br_tf タイ、バンコク。貧しい父子家庭のひとり娘リン(チュティモン・ジョンジャルーンスックジン)は天才的な頭脳を持つ。学費免除で良家の子弟が通う私立学校に転入するが、そこで出会った金はあるが勉強は…

「きみの鳥はうたえる」監督・三宅唱 at テアトル梅田

映画『きみの鳥はうたえる』オフィシャルサイト 佐藤泰志原作の函館ロケシリーズ。 函館の、仕事がないとハローワークに行くシーンがあるのに、三人も四人もええ年頃の若もんを雇う余裕のある本屋という設定にまず頷けない。スマホのLINEが出て来るのでイマ…

「英国総督 最後の家」監督グリンダ・チャーダ at シネリーブル神戸

www.imdb.com 監督のグリンダ・チャーダという女性、本編の最後にその出自が明かされる感動的なエピソードがあるのだがIMDbのデータベースによるとアフリカ、ケニア生まれでロンドン育ちという経歴。つまり、この映画に描かれるインド独立、パキスタン独立に…

「嘆きの河の女たち」監督シェロン・ダヨック at ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13

https://www.facebook.com/WomenOfTheWeepingRiver/ 引き続きアジアフォーカス・福岡国際映画祭の一環で鑑賞。 フィリピン映画を観るのは初めて。舞台はミンダナオ島モロ。この一帯は敬虔なイスラム教地区のようだ。コーランの奇跡を滔々と述べる人々。そん…

「大仏+」監督・黃信堯 at ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13

www.imdb.com アジアフォーカス・福岡国際映画祭の一環で鑑賞。 昨年度台湾金馬奨5冠に輝く。舞台は現代の台中。巨大な仏像を作る会社の夜間管理人とその友達の廃品回収業の男が、仏像制作会社の社長のドライブレコーダーを盗み見してしまったことから起こる…

「愛しのアイリーン」監督・吉田恵輔 at TOHOシネマズ西宮OS

irene-movie.jp原作は未読。 主人公岩男(安田顕)の父親の葬儀に、暫く行方不明だった岩男がフィリピン人の女アイリーンを連れて戻って来る。親族の差別的な視線や言葉をわざと増長させるかのように騒ぎまくる女にそんな訳ないだろうと幻滅する。葬式の空気さ…