家庭を持つ平凡なサラリーマン(チェ・ミンシク)が、何者かに拉致され、
全く理由の分からないまま、ある場所に15年も監禁される。
発狂しそうになると薬物を投与され、何度も自殺を試みるが失敗する。脱走計画も練るが、
ある日、ポンっとビルの屋上に放り出される。一体何故こんな目に合わされたのか、
日本料理屋で知り合った女(カン・へジョン)と共に謎を手繰る…というお話し。
「15年の監禁」の時の重圧と苦痛を如何に見せるか、ここを端折るとドラマが成り立たない訳で、
パク監督は、監禁されている部屋のセット設計の緻密さと画の力で観る側に強引に呑み込ませる。
ワンカットワンカットもの凄いパワーを放っていて、観ているこちらは抗えず、体力を消耗
するほどだ。ワンカット横移動だけで見せ切る格闘シーンなど素晴らしい。
「謎」は映画の最後に至って解明されるのだが、恨みと復讐の感情の持続が、仏教思想の
日本人には、理解は出来てもこうして「しつこく」描くことは出来ないだろう。
英語タイトルが"Old Boy"ではなく"Oldboy" になってるところがミソ。
役者が全員素晴らしい。「オアシス」以来繰り返して記すが、
本作のチェ・ミンシク、カン・へジョン、
こんな男優女優がいないのだ日本には!!!傑作、お勧め。
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