映画和日乗

映画、食、人。西に東に。

                         

「奈緒子」監督・古厩智之 at 109シネマズHAT神戸

同名コミックの映画化。幼少時、船から海に落ちた奈緒子(上野樹里)は、自分を助けた為に海難死した漁師の息子、雄介(三浦春馬)と陸上競技場で再会する。雄介は類い稀なる俊足、陸上部のエースだ。陸上部の監督(笑福亭鶴瓶)は、雄介の父親の同級生だった。監督はどこかトラウマを背負っているような奈緒子を陸上部の「手伝い」として夏合宿に呼ぶ。目指すは高校駅伝、猛特訓が始まる…というお話し。
監督が病に倒れることでこのストーリーの先が見えてしまうのだが、それは自明の理、古厩監督は走る、という最も映画的躍動感に溢れる行為を効果的に生かして行くことで素直に向き合っている。長崎が舞台で監督が大阪弁、部員が標準語なのは「?」、乏しい表情で貫き通した上野樹里好演。

奈緒子 [DVD]

奈緒子 [DVD]