映画和日乗

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「レッドクリフ」監督ジョン・ウー at MOVIX六甲

古典「三国志」を如何なる手法で映画化するのか、私財を投げ打って全権掌握で臨んだジョン・ウー監督は、監督生命を賭けたと言っても過言ではない。
キネマ旬報」11月上旬号の平岡正明氏による原典「三国志」との比較についての論文よると、大胆な省略と、簡潔な展開に重きを置いた物語の換骨奪胎ぶりがよく分かると同時に、それは原典を知り尽くしていたからこそなし得た所業とも言えるだろう。
もう理屈抜きの怒濤のスペクタクルに肌が粟立つこと必至。ウェットな情念は極力切り捨て、知略と勇猛果敢なキャラクター設定に徹し切った潔さ。
ジョン・ウー印の白い鳩が飛び立って、さてパート2はどうなりますか、乞うご期待!拍手!大ヒットむべなるかな。