映画的日乗

映画、食、人。西に東に。

「8月の家族たち」監督ジョン・ウェルズ at 大阪ステーションシティシネマ

原題はこの物語の舞台であるオクラホマ州の地名Ausage County。強烈に暑いところらしく、登場人物は皆一様に暑さを呪う。長年連れ添った夫婦、妻ヴァイオレット(メリル・ストリープ)は自分が癌だと夫ベヴァリー(サム・シェパード)に訴えるオープニング。ヴァイオレットは呂律が怪しい。ベヴァリーは家政婦としてネイティブ・アメリカンの女性を雇うがヴァイオレットはひどく差別的なことを言う。翌日、ベヴァリーは失踪。知らせをきいた家族達が帰郷して来る。ベヴァリーは溺死体で発見される。自殺だった。葬儀が始まるも、夫婦の子供達はそれぞれ進行形の問題を抱えており、薬物中毒のヴァイオレットは躁状態で悪態をつく。長女バーバラ(ジュリア・ロバーツ)は遂にキレて母ヴァイオレットを押し倒し、怒りをぶちまける。この事件をきっかけに姉妹達は各々の今後を話し合うが…というお話し。
元々が戯曲ということで家庭内でほとんど展開し、幕が上り下がりするかのような構成。メリル・ストリープは舞台調でややオーヴァーに見える感情表現、対してかなりキレてもしっかり自分の演技をするジュリア・ロバーツ、三女役ジュリエット・ルイス。一方男がみんなダメダメで影が薄いかアホな輩ばかりなのはちょっと腑に落ちない。原作者が女性だとよくあることだけど。
トラウマ、というのは実は人がモラトリアムで生きる便利な言い訳である場合があり、ここに登場する人々はどうもその傾向にある。トラウマを他人のせいにするかぎり愛は生まれないし、続かないということを教えてくれる。誰にも思い当たることだが。


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