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「ジゴロ・イン・ニューヨーク」監督ジョン・タトゥーロ at シネリーブル神戸

IMDbによるとタトゥーロ監督5作目。これまでの監督作品を観ていない不見識を恥じる。本作は脚本も兼任。
ウディ・アレン狂言回し的役割だが、単なるコメディリリーフではなく意味が深い。ユダヤ教原理主義の何たるかを教えてくれる映画でもある。美しいNYの秋をアンバーたっぷりに見せてくれる撮影監督マルコ・ポンテコルヴォはタトゥーロと同じくイタリア系。タトゥーロの美意識は細部に渡り、日本の生け花が効果的に(女心をくすぐる効果!)使われている。
アレンの二番煎じにしなかったのはこの優れた美意識の監督にとっては当たり前の自明だったであろう。軽く笑えるコメディではない、ビターで大人。


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