映画的日乗

映画、食、人。西に東に。

「マダム・マロリーと魔法のスパイス」監督ラッセ・ハルストレム at シネリーブル神戸

プロデューサーにスピルバーグの名前が。スピルバーグの会社アンブリンとインド、何故かUAEの合作で配給がディズニー。この座組みがそのまま映画の内容に反映されている。
邦題からマダム・マロリーのレストランが主舞台と想像出来たが開巻はインドのレストランの焼き討ち事件。
国を追われたインド人ファミリーがロンドンを経て辿り着いたのがフランス。南仏の田舎町のミシュラン1つ星店の真向かいにインド料理店を開店。1つ星店のマダム・マロリー(ヘレン・ミレン)が登場するまでやや時間がかかる意外性はストーリーテリングの名手ハルストレム監督らしい。
インド人親父(オム・プリ)とマロリーの品格を巡る闘いを縦軸に、マロリーの店の副店長(シャルロット・ルボン)とインド人料理人ハッサン(マニッシュ・ダヤル)の恋の鞘当てが横軸に話しは進む。慇懃無礼だが人種差別と暴力には毅然とした態度を示すマロリー、ヨーロッパとアジアのこれからの「かたち」を示すシーンでもある。ヨーロッパはアジアの資金を必要とし、アジアはアジアでヨーロッパに於いて「郷に入れば郷に」を心得よ、ということだろう。が、スポンサーからの要望かどうか、マロリーとインド人親父が仲良くダンスはやり過ぎだし、ハッサンがパリに行ってからがつまらない。もう戻って来るのが分かりきった展開。しかしハルストレム監督の欧米とインドのバランス配分の心労も充分想像出来る。欧米のベテラン映画監督でもなかなか困難な時代なのだと見て取れた。
カナダ出身、もともとはアーティストのシャルロット・ルボンがキュート。