映画和日乗

映画、食、人。西に東に。

                         

「天才スピヴェット」監督ジャン=ピエール・ジュネ at シネリーブル梅田

いくつかの3D映画を観て来たが、この映画に於ける3Dの「選択」がこれまででベストの結果をあげているように思う。勿論、全ての3D映画を観た訳ではないが、それでもこの、若者が(今作では子供だが)アメリカ大陸を横断する青春ものという昔から良くあるジャンルの映画をつくるに当たり、3Dによってどの映画にも似ないルックを見せてくれたことは新鮮な驚きと喜びであった。流石「エイリアン4」('97)というシリーズ物にしてジャンル映画に徹底して自己のスタイルを貫いた筋金入りのクリエイター、ジュネだけあって今作でもアメリカらしさを感じさせない、いやジュネにとってのアメリカ(映画)が描かれる。傑作、お勧め、是非3D版で。