映画的日乗

映画、食、人。西に東に。

「暗殺の森 デジタルリマスター版」監督ベルナルド・ベルトルッチ at シネヌーヴォ

1970年の、言わずと知れた名作をデジタルリマスター版で。
ドミニク・サンダ、1970年当時で22歳。ブレッソン「やさしい女」('69)の直後。この時代の豊穣な知性と美の感覚に目眩を覚え、その後の文化が爛熟でも成熟でもない、反対の方向へ進んだことをこの一人の女優の顔つき体つきで悟る。キマリ過ぎなほどのストラーロのキャメラ、照明。
ファシズム前夜の暗さと危うさとゲイ嗜好の後ろめたさ、複雑で脆弱な神経と、相反する残忍と。暗殺の森の光の煌めきにはやはり何度見ても総毛立つ。詩的な美しさに満ちた傑作中の傑作。