映画的日乗

映画、食、人。西に東に。

「クリーピー 偽りの隣人」監督・黒沢清 at 神戸国際松竹

黒沢清最新作。
例によって鬼のようなロケハンをしたに違いない、見事なロケセット。黒沢清作品で必ずと言ってもいいほど登場する揺れるカーテン、今回は透けたビニール製だ。現れたと同時に「変な」香川照之。一方、過去の事件処理の失敗に苛まれて刑事を辞めて大学に勤める西島秀俊はとてもスマートな印象。妻の竹内結子もまた素敵な奥さんである。が、この大学教授が徐々に本性を露わにしていきつつ、対峙するサイコパス香川照之が輪をかけておかしくなって行くのがスリリング、なのだが。
結局薬物注射を武器にしているという点で所謂マインドコントロールと違って来るので「注射打つ」→「切れる」→「正気に戻る」→「また打つ、グッタリ」の単純な図式的展開。
それと、冒頭に物語の展開上観客に「見せておかなければならない」刑事の拳銃。いくら鍵付きとはいえ廊下向けのロッカーに置いているものなのだろうか。「シンドラーのリスト」('93)オマージュあったりで面白かったが。