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マイク・ミルズという人は私小説映画作家らしく、今作は実の母親のことを描いているとのこと。舞台は1978〜79年のカリフォルニア州サンタバーバラ。その頃50歳代だったドロシア(アネット・ベニング)とその息子ジェイミー(ルーカス・ジェイド・ズマン)の生活は相当ヘンテコで、実の娘ではない二人の女子と自分のパートナーの男を居候させていた。議論好きで進歩的だが、息子の「性の目覚め」にはうろたえ、教育を放棄しかける。ゆったりしたクローズアップとフィックスを多用するショットにアンビエントな音楽が重なり、そのリズムが頑迷なままに貫かれる為、やや眠い。
脚本も、詰まる所同じ結論なのではないか、という議論が繰り返されるので刈り込めるのではと思ってしまった。エンディングは爽やかだが、全体のルックはやや気取り過ぎか。とまれ、お金はかかっていないがこういう企画が実現するのは羨ましい。