映画的日乗

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「未来を花束にして」監督セーラ・ガヴロン at パルシネマしんこうえん

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1910年代のロンドン、クリーニング工場で働く女工達。あからさまな人権蹂躙が描かれるも、それは今の時代からすれば、との注釈がつく。当時は当たり前で憲法上女性の人権は著しく抑制されていた、ということがよくわかる。

そんな中、参政権を求めて立ち上がる女工達は度重なる官憲の弾圧にも屈しない。薬局を営む女性は爆薬を作り、テロ行為にも走る。彼女らが信奉する人権活動家、パンクハーストを大御所メリル・ストリープが演じ、ここぞと名演説をぶつ。ヒロイン、モード(キャリー・マリガン)は子供の頃から働きづめ、工場長のセクハラに耐えている。夫は職を失いたくないばかりに妻を守らない。活動にのめり込むモードは夫の逆鱗に触れ、一粒種の長男(演技巧い)に会わせてもらえなくなり、やがて養子に出される。八方塞がりの彼女達の活動は、ある一人のメンバーの行動で攻勢が逆転する。

キャメラ(Eduard Garu)が素晴らしい。IMDbのスペックデータによると16ミリでの撮影。時代感がよく出ていた。そして編集(Barney Philling)も秀逸。

ラスト、女性の人権が向上する過程をテロップだけで説明しているが、モードと養子に出された長男が再会できたのかどうかを描かないと映画的には締まらないのでは、と。こんな大変な時代があって、勇気ある行動が変革をもたらした、という歴史教室としては立派な作品。

 

 

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