映画的日乗

映画、食、人。西に東に。

「新 感染 ファイナルエクスプレス」監督ヨン・カンホ at 神戸国際松竹

shin-kansen.com新幹線大爆破」('75)の犯人がゾンビの大群だったら、いや単純にそうはくくれないモチーフだがノンストップ、これでもかと繰り出す危機の連続に父娘愛、夫婦愛を差し込んだ見事過ぎてあざとくてもOKな伏線。キャラクターの描き分けもしっかりしているし、天才的な子役にも感服。そして観ている途中から気がつく北朝鮮との関係。必死の思いでゾンビから逃げてきた人々を「感染している」と隔離するくだりは脱北者の扱いのメタファーだろうし、離れ離れになってしまった姉妹が壮絶な最期を遂げる、あの妹の台詞は南北離散家族の悲劇を想起するのが自然だろう。結局いかなるウィルス感染によってこんなことになっちゃうのかはよく分からないがどうでも良いくらい針の振り切れたテンション。
てんこ盛りゲップが出るほどの詰め込みようだが、チープなCGで地球の危機を描く我が国の映画に比べるとビジネスとしての映画製作の健全さは彼の国に軍配が上がらざるを得ない。まずJRではこの撮影は絶対無理! 傑作、お勧め。