映画的日乗

映画、食、人。西に東に。

「ダンガル きっとつよくなる」監督ニテーシュ・ティワーリー at TOHOシネマズ西宮OS

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 スポ根もの、という言葉もジャンルも我が国では死語に等しいが、それは成長を止めてしまい内向きな閉塞感の中に澱んでいる国だからであることをこの映画で知る。

 長い歴史を持ちながら新興国でもあるインドにはまだまだ打破しなければならない課題も山積しており、時折知らされる名誉殺人だの集団レイプだのといった女性差別は深刻なようだ。14歳になったら見知らぬ男のところに嫁がされ、一生子育てと家事で終わる、という台詞が出て来る。80年前の日本ならそれも当たり前だったが、インドの女性の置かれた立場はそれが現実。そこからの脱却、がテーマの一つなのだが、ここに登場するレスラーとなる二人の姉妹、子供時代と成人してからの二組の俳優が、オーディションで選ばれたプロであった、と。つまりレスリングなんてやったことのない人たちであり、彼女たちが肉体改造をして演じる、ということに製作者側の意気込みを感じる。それは即ちインド映画の底力でもある。日本じゃ居ない。出来ないわ、断言する。

 さて、スローモーション使い過ぎ、そのせいでの161分とは思うが、例によってインド映画定番のド派手なミュージカル調と単純明快のスポ根サクセスストーリーで飽きない。それも嘘のない肉体の躍動の為せる技だ。

 レスリングインド代表のコーチが悪辣過ぎるのはご愛嬌、爽やかな気分で劇場を後に出来る佳作、日本映画は製作体制に於いて、中国に、韓国に、そしてインドに抜かれた。


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