映画的日乗

映画、食、人。西に東に。

「愛しのアイリーン」監督・吉田恵輔 at TOHOシネマズ西宮OS

irene-movie.jp原作は未読。

主人公岩男(安田顕)の父親の葬儀に、暫く行方不明だった岩男がフィリピン人の女アイリーンを連れて戻って来る。親族の差別的な視線や言葉をわざと増長させるかのように騒ぎまくる女にそんな訳ないだろうと幻滅する。葬式の空気さえ読めないのがフィリピーナなのかそれとも学習障害的なキャラクターなのか。その後の展開からするとそうでもない。異国人を描く時、「知らない故に」、想像が足りない誤読をしている。ハリウッド映画にしばしば出てくる誤読された日本人像に幻滅するのと同じだ。

 アイリーンをさらったヤクザ(伊勢谷友介)を追う岩男、都合よく道が通行止め。降りるヤクザ、もみ合う二人、ヤクザライフルで撃たれる。これヤクザライフルで撃たれる、にはどうしたらいいかという逆算脚本。展開がこの後ほとんどそうなって行き、雪の楢山節考の画から逆算して構成されているので話が長い(137分)。雪山の一角に捨て置かれた義母に妊娠を告げるアイリーン、おかしいやろ雪山に行く前に言うやろ普通。やりたかったんだろうなぁ楢山。セックス中毒のような男、優しく振る舞えず殴る蹴る、それが木の皮にアイリーン愛してると彫り続けることで心情吐露。幼いよ。曽根中生神代辰巳田中登大人だった、大人の国だった。河井若葉好演。