映画的日乗

映画、食、人。西に東に。

「きみの鳥はうたえる」監督・三宅唱 at テアトル梅田

映画『きみの鳥はうたえる』オフィシャルサイト

 佐藤泰志原作の函館ロケシリーズ。

 函館の、仕事がないとハローワークに行くシーンがあるのに、三人も四人もええ年頃の若もんを雇う余裕のある本屋という設定にまず頷けない。スマホのLINEが出て来るのでイマの話しなんだろう。その若者達がまた無気力、向上心なし。向上心の有無が映画の質を問う訳ではないが映画のキャラクターというよりそこいらの奴ら、という感じ。

 ここでは映画の脚本でシーンをひとつ作る=書く時に、その前後の、シーンの前と後に在るかも知れない時間を描いている。つまり、助走と着地後の、だらだらとした時間、もっと分かり易く言えば世にある映画に於いて「何かを伝えているシーン」の前と後ろにある描かなかったシーン、カットしているシーンを繋いで行く。なので何も起こらない。何かこんなのあったな、と侯孝賢の「ミレニアム・マンボ」('01)を思い出す。思い切ったグレーディングのルック、キャメラは良い。


ミレニアム・マンボ (2001) 予告編