映画的日乗

映画、食、人。西に東に。

「野獣を消せ」監督・長谷部安春 at シネ・ヌーヴォ

 

 1969年日活。
シネ・ヌーヴォの渡哲也映画祭の一本。

'70年に経営難で日活と大映が共同配給、次の年に大映倒産で日活はロマンポルノへと舵を切る。そんな時代に日活ニューアクションと銘打たれた作品群の先駆けが本作。

ヤクザでもなければ殺し屋でもない渡哲也、アラスカ帰りのハンターという設定。

2連水平の狩猟用ライフルを堂々と携えてパンナム機から降り立つといういくらよど号ハイジャック事件の前年とはいえ無茶な気がする。

殺されたも同然の妹の復讐の為、米軍基地の町に巣喰う不良バイク団と闘う渡。犯人尾藤イサオと早々に出会うがすぐに撃ち殺せば30分で映画が終わってしまうので偶然出会った縁もゆかりもない女(藤本三重子)がバイク団に拐われてしまうシークエンスが挟まる。バイク団のリーダーは藤竜也。よくわからない、何をするでもなく同行しているメンバーに川地民夫。川地は最後まで手持ち無沙汰な役割。藤竜也の女に集三枝子。加賀まりこのヴァンプ版といった感じでなかなかキュート。一言も喋らずニコニコしているジョー山中の不思議。所々に女性陣の裸のバストが挟まれるのはまだ「恐る恐る」あるいは「嫌々」やっている感があるロマンポルノ前夜。

 長谷部監督の西部劇趣味、アメリカ映画への遥かなる憧れが垣間見えるのが見どころ。渡哲也は不完全燃焼、「仁義の墓場」でメーター振り切れるのはこの6年後。

 

仁義の墓場

仁義の墓場

  • 発売日: 2015/08/01
  • メディア: Prime Video
 

 

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