映画和日乗

映画、食、人。西に東に。

                         

「ネバーランド」監督マーク・フォースター at 阪急会館

1903年、ロンドン。貴族のお抱え劇作家バリ(ジョニー・デップ)はスランプに
陥っていたが、ひょんなきっかけで男の子ばかり4人の兄弟とその母親である
未亡人(ケイト・ウィンスレット)と知り合う。この子供たちの感性にインスパイアされた
バリは、兄弟のうちの三男、ピーターを主人公にしたファンタジーを書き始める…
というお話し。これは「ピーター・パン」誕生秘話、なのだが、事実は大分違っていた
キネ旬1月下旬号には書かれている。つまり事実に比べると相当にスィートなのだ。
CGによるどでかいハリウッドファンタジーへのアンチテーゼの如く、20世紀初頭のロンドンの
劇場で、ささやかで素朴な手作り感溢れるピーター・パンを見せられることは、観る者の
人生の忘れ物を取り戻してくれるだろう。そして、来るな、来るなと予想していた通りに後半は
ぐぉーっと泣きどころ満載の演出。ラストに至ってはあざといばかりの涙腺攻撃。
しかしそれとてエンターティンメント、前の席の人号泣してました。
お見事、鬼でも泣ける筈、お勧め。

ネバーランド [DVD]

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