映画和日乗

映画、食、人。西に東に。

                         

「天空の草原のナンサ」監督ビャンバスレン・ダバー at OS名画座

モンゴルが舞台だが国籍はドイツの映画。
大草原を駆ける民族衣裳の少女の画、それだけでどんな大金を投じたハリウッド大作にも勝ってしまう。そこに白と黒のブチの犬がぴょんぴょんついていく。ツォーホルという名の犬。少女が呼ぶ「ツォーホル!」という声の発音さえ愛らしい。ひねくれた言い方をすれば、映画として「ずるい」。
もう可愛くて仕方のない画の連続だ。実際の遊牧民家族の演技とも言えない、ほとんどドキュメンタリーに近い自然の姿を捉えている。モンゴルと言えば名作「ウルガ」('91)が思い出されるが、こちらはもっとサラサラと風のようなテイスト。兎に角、犬と子供達の可愛さに負ける。心がお疲れの方、お勧め。劇場満員だった。

天空の草原のナンサ デラックス版 [DVD]

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