映画和日乗

映画、食、人。西に東に。

                         

「サッド ヴァケイション」監督・青山真治 at シネマライズ

開巻、北九州の風景がサンフランシスコに見えた。バイクで走る浅野忠信、そこに英字のタイトルが重なる。アメリカ映画だ。青山監督は相当な信念であの素晴らしき'70'sアメリカ映画を生き直す。どう見ても大げさで唐突な"We are not alone"の看板が二度も映る。言わずと知れたスピルバーグの代表作の一節だ。「間宮運送」の外観にいついかなる時も映り込む橋はブルックリン橋だ。ウディ・アレン、いやセルジオ・レオーネか。そしてブルージーブラスバンド・ナンバー。
が、この豊穣なるアメリカ映画の影響下にある日本映画を眺めてふと思った。現代アメリカ=ハリウッド映画の衰退は、かつてのアメリカ映画の影響下にない点にあると。そう、青山真治を見習うべきなのだハリウッドは。生き直せ、ハリウッド。


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