映画的日乗

映画、食、人。西に東に。

「旭山動物園物語 ペンギンが飛ぶ」監督・マキノ雅彦 at シネカノン有楽町2

テレビのドキュメンタリーなどでよく知られている旭山動物園を、劇映画としてどうやって成立させるのか興味があったのだが、お子さんにもわかり易いように見せることを意識したオーソドックスなつくり。ややオーバーアクトな俳優陣、更にその中でも張り切っているのが長門裕之と、その辺りマキノ監督が意識的に仕掛けているのがよくわかる。背景が全く隠れてしまうほどの大アップも多く、俳優主体の演出。園長・西田敏行は安定感抜群で、何か滔々と話すだけで観客の涙腺を刺激する。ポジティブな園長をしても政治の壁は厚く、現在の動物園に変わるのは新市長のバックアップの賜物であったという、結局は政治家のリーダーシップ次第、という「大人の事情」は、お子さん向けではないビターな現実をちゃんと見せてもくれる。