映画和日乗

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「イエスマン "YES"は人生のパスワード」監督ペイトン・リード at 国際松竹

友達の誘いは全て「No」と断り、勤める銀行では融資担当として全ての申し込みに「Decline(不可)」の印を押す男カール(ジム・キャリー)。ある日、無理矢理連れて行かれた自己啓発セミナーでカリスマリーダーから「全ての事にYESと答える」と半ば強制的に約束させられる。カールはその日からそれを実行すると、次から次へと幸運に恵まれるが…。というお話し。
脚本には3人の名前がクレジットされている。「全ての申し出にYESと答えるとどうなるか」という命題を与えられた脚本家は、腕が鳴りつつ悶絶するであろうことが想像に難くない。伏線の張り方はそれほど目新しいものでもなくオーソドックス、ジム・キャリーのコテコテなキャラクターに依存している展開だが、クスクス笑ってひととき楽しむには悪くない出来。教祖的カリスマリーダー役のテレンス・スタンプ、「ワルキューレ」で真面目にヒトラーと戦っていたかと思うとここでは松本人志ばりのハイパーぷり。御年70歳、「コレクター」って'65年か、怪人老いて益々。