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「本陣殺人事件」監督・高林陽一 at シネモザイク

1975年ATG。「横溝正史原作映画特集上映」の一本。
社会現象となった角川映画犬神家の一族」はこの映画が公開された翌年の'76年。角川映画の数分の一の製作費、宣伝費でつくられたであろうATG作品。音楽に大林宣彦がクレジットされており、自主映画出身監督が共闘していた時代を伺わせる。Wikiによると原作の時代背景は1937年というから戦前だ。のちの金田一耕助モノがその時代背景に沿ったものなのに対し、やはり低予算からか舞台は現代に移されている。だからか、中尾彬金田一は裾の開いたジーパン姿。お話しは例に依って岡山の素封家の因習に絡んだ陰惨な殺人事件。因習を破ろうとしたのに、どうしてもその呪縛から逃れられない男を田村高廣が演じていて絶妙。犯人の施すトリックは映像で示されるとどうにも奇想天外過ぎてしまうが。

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