映画和日乗

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「ツーリスト」監督フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク at 三宮シネフェニックス

大阪市北区内某所で吉鶴義光Pと打ち合わせ。

フランス映画「アントニー・ジマー」('05)のリメイク。
ドナースマルク監督はあの「善き人のためのソナタ」('06)に次いでの第二作。キネマ旬報3月下旬号の記事によると主演のアンジェリーナ・ジョリーのご指名だったそう。
アンジェリーナ・ジョリージョニー・デップ夢の共演でヨーロッパが舞台、とくれば即座に昨年の「ナイト&デイ」を思い出す。で、結論から言うと二大スターがバカンス気分で楽しくチョチョイとやろう、というノリは同じ。ドイツ人ドナースマルク監督は、ジョリーからのご指名、初のハリウッド映画、と大いに張り切ったのだろうがハリウッドシステムの前に手足を縛られた感がある。大変意地悪な見方をすれば、ハリウッドスターからすると「扱い易い」新人外国人監督のご指名、だったか。
サスペンス・アクションなのにどうしてこんなにテンポが悪いのだろうと観ている間中気になっていたが、どうもカット尻が長い、全体の尺が足らない為に少し長めに残したのではないかと想像する。あくまで想像だが。
ジョリーが常にドヤ顔で全く秘密諜報部員には見えない。それを言っちゃあもうこの映画全てにノレないことになってしまうが。
ミステリーの種というか仕掛けは途中で気がつく、さほどのドンデン返しでもない。ポップコーン・ムービー、あるいは国際線の機内上映向けとしてはまあまあか。
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