映画和日乗

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「タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密」監督スティーヴン・スピルバーグ at TOHOシネマズ梅田

3D版で鑑賞。
フランス語読みではタンタン、しかし本編では英語読みのティンティンと発音されている。資料によると元々フランスの漫画で、スピルバーグが「インディージョーンズの冒険に似ている」として興味を持ち、映画化を28年間温めていたという。
その言葉を裏打ちするように、インディージョーンズばりの冒険アクションなのだが、観客からすると「どうして自作に似たものをもう一度やるのか」という鮮度の低さを感じざるを得ない。それをモーション・キャプチャーによるアニメーションという最新=新鮮な技術でカヴァーしようとしたのか、それでもって28年かかっちゃったのか、いずれにせよ古い革袋に新しい酒、の反対で新しい革袋に古い酒という感じがする。
3D映像はそれこそ最新の心地良さ、まるでスクリーンの世界に入り込んでいるような錯覚にさせる滑らかさだがそれもすぐに飽きてしまった。
スピルバーグ作品にいつもつきまとう少年少女の孤独感はここにはなく、タンタン君の宝探しの動機が薄い。仕方なく巻き込まれて騒動につき合わされる、というアドベンチャーアクション常道のパターンとも違う。暗号の謎解きも大したことない。続編を嫌が上にも匂わすラストも胡散臭くて乗れない。スピルバーグ御大も遂に子供ゴゴロが退行し、七人の子持ちのおっちゃん(65歳)になったというところか。
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