映画和日乗

映画、食、人。西に東に。

                         

「ドラゴン・タトゥーの女」監督デイヴィッド・フィンチャー at OSシネマズミント神戸

スティーグ・ラーソンのベストセラー小説を本国スウェーデン版に続いてのハリウッド版リメイク。
塚本晋也かと思わせるようなアヴァンタイトルで掴んで来るフィンチャーの腕前は相変わらずビジュアル的には全編神経が行き届いている。しかしやはりスウェーデン版が3部作であったことからしてもやはり158分につづめる苦労というのは大変な労力であっただろうと想像する。とにかく前半は人物相関図を頭に描くだけでもひと苦労するようなめまぐるしさ、雑誌編集者ミカエル(ダニエル・クレイグ)と"ドラゴン・タトゥーの女"リズベス(ルーニー・マラ)が一体どう繋がるのかがストーリーの重大なポイントなのにやや強引な印象。ミカエルの人物像は常識的であるだけに見え易いが、リズベスの方はちらりと語られる過去だけで、どういう経緯でコンピュータのハッカーとなり、凄腕の探偵になったのか(結構銃の扱いに慣れているのも何故?)見えずじまい。脚本は名手スティーヴン・ザイリアン、恐らくは泣く泣く切ったシーンも多いかと。
とまれ、寝ることは決してないであろう目まぐるしさで見せ切った、その点では凄い。ルーニー・マラは頑張った、天晴。


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