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「プラチナデータ」監督・大友啓史 at 東宝関西支社試写室

東野圭吾の同名小説の映画化。
近未来、といっても映画の画面には2016年という年号が記されているから3年後の世界。SFとしてこれほど「賞味期限」が短いのは私の知る限り前代未聞。その3年後の世界が、国民総背番号制どころか国民のDNAを管理することでその性格から親族まで把握するというジョージ・オーウェル「未来世紀ブラジル」('85)も真っ青な時代となっているという設定。犯罪検挙率が飛躍的に上がり、冤罪率が限りなくゼロに近づくという画期的なシステムだが、それは表向きで、このシステムでかつてアドルフ・ヒトラーが夢見た優性思想は確立出来ることにもなる。
このシステムを開発した天才兄妹が惨殺され、犯人として疑われたのはなんとシステムの開発責任者である神楽(二宮和也)、神楽は無実を訴え逃走、追う刑事・浅間(豊川悦司)は神楽が二重人格であることを突き止め、背後に陰謀があることを確信する。神楽によるとDNA管理システムはまだ未完成で、「プラチナデータ」を組み込むことでようやく完成するという。さてその「プラチナデータ」とは何か?そしてそれはどこにあるのか…というお話し。
公開前、しかもミステリーなので詳細は記さない。大友監督の映画作品は初めて見たが、優秀なキャメラ・編集オペレーターという印象。豊川悦司が好演、この人はちゃんと自分で演技プランを持っていると思った。3月16日公開。


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