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「ラスト・リベンジ」監督ポール・シュレーダー at Cinema KOBE

ポール・シュレーダーも70歳、'70年代から'80年代にかけて我々が胸を熱くした傑作群をつくって来た彼の最新作も見逃す訳には行かない‥ということもなくここのところの作品の失速感は否めない。本作はクレジットによると国籍(出資者)はバハマ、舞台はルーマニアケニア(ロケ地はオーストラリアらしい)という最早本国では映画をつくりにくい状況が見て取れる、あげくバハマのプロデューサーと揉めてシュレーダー監督は編集権を剥奪され、撮影監督はポストプロダクトを放棄、米国での劇場公開は無し。これらの要因が如実に画面に現れており、チープ感ギクシャク感に堪えない。
が、しつこいまでの復讐心と落ちぶれた上司を義侠心で慕う部下、という東映ヤクザ映画の研究家シュレーダーらしさにはニンマリ。日本酒で乾杯、のシーンまであるもんな。



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