www.imdb.com アサナヴィシウス監督の前作「あの日の声を探して」('14)を見逃しているのが痛恨だがガラリと雰囲気を変えてゴダールと五月革命の時代のパリを描く。ゴダール調の字幕やら即興的な演出やらを楽しげに上書きしている時点でついて行けなかった。そんなの誰でも思い付くだろうが。
ゴダールとアンヌ・ヴィアゼムスキーの関係が物語の軸になっているが特異なものでも劇的なものでもない。ゴタールともあろうお方がマルコ・フェレーリに嫉妬する凡庸ぶりは却って新鮮だが。
自らを客観視し、茶化し、それによって哀感を誘ったウディアレンの「アニー・ホール」('77)と「マンハッタン」('79)の偉大さを思い起こす。
壮大な謎はこの映画を国際松竹で1日2回上映していることだ。神戸ならアートビレッジか元町映画館あたりで充分だろう。土曜1回目案の定閑古鳥。