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映画「道草キッチン」2025年11月公開  

「蜂の巣の子供たち」監督・清水宏 at シネヌーヴォ

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「没後60年 清水宏」特集の一本。

蜂の巣の子供たち : 作品情報・キャスト・あらすじ - 映画.com

 

 1948年、つまり戦後からたった3年目の公開作品。

本編の後半に出て来たある悲しき墓標には「昭和22年」とある。撮影時は1947年だったということ。

本物の戦災孤児、外地からの引き上げ孤児が自分自身を演じているという実験精神に圧倒される。

台詞の言葉そのものはいかにも大人(清水宏監督が脚本兼任)が書いたものだが、それを話し演じる子供達は上手下手を超越したリアリズムで迫って来る。

彼らはまたよく走る。ボロボロの服を着てさつまいもしか食べていないのに今の子供達よりも逞しく見える。が、表情には影がある。これは悲劇をバネにした生命力アクション映画でもある。

特に「大阪から来た」という関西弁の少年、鼻は曲がっているしガッツ石松のようなオニギリ顔なのだが存在感が半端ではない。最後には病気の仲間をおぶって山越えをする迫力には圧倒される。

下関から岩国、そして広島へと労働をしながら復員兵に引率されて東へと移動する少年たち。息を呑むのは戦後2年目の被爆地広島の風景だ。崩れた石垣、瓦礫の山が生々しい。風景のリアリズムもまた圧倒的な説得力を持つ。

広島を過ぎ、少年たちはやっと賑やかな都会にたどり着く。商店街のアーケードに微かに「センター街」の文字。もしや、と思ったがその次の港のシーンで確信する。神戸だ。

 

ラスト、清々しい希望に満ち、少年たちからピンハネし女性を搾取していたチンピラヤクザ(しかし彼も戦争被害者だ)さえも救う清水宏の包容力に心洗われる。