
1970年東宝配給。
東宝制作ではなく、外部委託のようでプロデューサーにいずみたくの名前が。
開巻のアバンタイトルから情報量が多くて脳に刻むのにあたふた。山田康雄に加藤みどりに熊倉一雄、写真家の立木義浩出ているのか、脚本に山田宏一の名前が、植草甚一出てるのか、美術デザインに和田誠、アニメーションが虫プロ!
田舎から夜行列車に乗って上野駅着、今陽子は集団就職でインスタントラーメンの工場へ。このラーメン会社の社長が前田武彦でトップモデルの由紀さおりを籠絡しようと怪しげな催眠テープを研究開発。その手下が土居まさる。
俳優ではなく歌手、タレントが主役。土居まさるは結構サマになっている。由紀さおりの天然っぽさは根っからなんだな。
のっけから前タケが歌いまくるミュージカル、ラーメン工場の怪しげな隠し部屋はウルトラシリーズのセットの使い回しみたい。
お話しは限りなくデタラメ、満員電車でスリに間違われてしまう今陽子を助ける爽やか青年(大矢茂)、その青年が動物園の獣医師で、「カバーガール」ならぬ「カバガール」として動物園に派遣される今陽子と再会。他にも偶然の出会いが多過ぎなのだが今更1970年のお気楽ミュージカルのアラを探しても詮無い。ひたすらディティールと時代の空気を楽しむ。
当時の赤坂東急の前辺り、「万博土産売り場」なんてあったんだな。
その赤坂の路上、由紀さおりと結婚を決めた前タケを追っかけるおんぶ紐の女性、ノンクレジットだが松金よね子じゃないか。検索しても出てこないがあの八重歯はそうだろう。
結婚式場のウェディングケーキの一番上の紙人形のデザインが見まごうことなき和田誠!
あえなく失恋、故郷への汽車に乗る今陽子、一旦エンドマークが出るがその後に楽しいアニメとミュージカルシーン。
この洒脱な陽気さを20世紀に置き忘れてしまった日本映画、なんと拍手が起きたシネマヴェーラ。
