映画的日乗

映画、食、人。西に東に。

「アイヒマンを追え!ナチスがもっとも畏れた男」監督ラース・クラウメ at シネリーブル神戸

またまたおかしな邦題がついている。「恐れた」ではなく「畏れた」になっているがこれではナチスが主人公に尊敬の念を持っていたというニュアンスになってしまう。
さてその主人公、フリッツ・バウアー。頑固一徹の正義漢むき出しの鬼検事、である一方、社会主義運動家でユダヤ人、そしてゲイ。
本編は逃亡しているナチ戦犯のアイヒマンを追う、というサスペンスが途中から1960年代前後のゲイ迫害の実態と当事者たちの苦悩という描写にスライドして行く。デイヴ・グルーシン調の音楽の使い方、グレートーンのルックと映画的センスの良さに好感。自らの「変えようのない性癖」を恥じるでもなく、それと社会正義は別物である、という信念の強さに感服しつつ、実際に身の回りにこの手の人がいるとやりにくいだろうな、とも思わずにいられない。


にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村