映画和日乗

映画、食、人。西に東に。

映画「道草キッチン」2025年11月公開  

映画

「黒の牛」監督・蔦哲一朗 at テアトル梅田

alfazbetmovie.com モノクロ、スタンダードの画角。キャメラは殆ど対象には近づかず広いサイズで捉える。田中泯が登場しても決してキャメラは寄らない。かろうじて声で「田中泯かな」と分かる程度で、蔦監督はそんな事に腐心しないし、田中泯自身も完全にそ…

「ウォーフェア 戦地最前線」監督アレックス・ガーランド/レイ・メンドーサ at 109シネマズHAT神戸

ウォーフェア 戦地最前線|FILMS|A24×Happinet Phantom Studios 戦争をモチーフとして扱う映画は「戦争映画」と言うジャンルに括られがちだが、「バルジ大作戦」('65)や「戦略大作戦」('71)がそれだとしたら、「地獄の黙示録」('79)を経て「プライベート・…

「ダーティハンター」監督ピーター・コリンソン at Cinema KOBE

LINE UP - Cinema KOBE シネマ神戸 Official Site 1974年作品。 国籍はスペイン、エンドロールにポスプロはマドリード、音響仕上げはローマと出ていた。クレジットはスペイン語、台詞は英語。 IMDbによると、山小屋の内部セットはロンドンのパインウッドに実…

「旅の終わりのたからもの」監督ユリア・フォン・ハインツ at kino cinema神戸国際

映画『旅の終わりのたからもの』公式サイト 1991年のポーランドが舞台。原作があり、実話が基になっているとのこと。 wikiによると、この年ポーランド政府は日本や西側諸国に食糧支援を強く要請し飢饉を逃れた、とある。 本作でも家財道具を無理やり売りつけ…

「阿片台地 地獄部隊突撃せよ」監督・加藤泰 at シネ・ヌーヴォ

www.shochiku.co.jp 「松竹秘宝映画祭」の一本。 1966年松竹作品だが制作はゴールデンぷろなる別会社、松竹は配給のみ。 故山根貞男氏の証言によるとネガを探して2015年に私費でニュープリントを作成したとのこと。 ayamekareihikagami.hateblo.jp なので11…

「星と月は天の穴」監督・荒井晴彦 at シネリーブル神戸

映画『星と月は天の穴』オフィシャルサイト 2025.12.19公開 1969年(原作ではその少し前という設定らしい)の東京。 小説家・矢添(綾野剛)が書斎で原稿用紙に向かいながら万年筆で文字を紡いで行く。やがてその「書いている世界」と実際の彼の行動が混然として…

「ふつうの子ども」監督・呉美保 at 洲本オリオン

murmur-studio.com 2026年映画初め。 ようやく洲本で掴まえた「ふつうの子ども」。観客は私一人、貸し切り。 大丈夫か洲本オリオン。 エンドロールで湘南の学校の名前があったが、神奈川県辺りのどこかの小学校が舞台。 ぼんやりした感じだが憎めない唯士(嶋…

今年観た映画

64本(うち旧作4本、リマスター版再公開は新作としてカウント)でした。 最も印象に残ったのは「雪子 a.k.a」 mitts.hatenadiary.jp と「ひとつの机、ふたつの制服」 mitts.hatenadiary.jp でした。アメリカ映画の退潮は政治情勢と無関係ではないだろう。 ラン…

「プラハの春 不屈のラジオ報道」監督イジー・マードル

映画『プラハの春 不屈のラジオ報道』公式サイト 映画の中身を説明してしまっている身も蓋もない邦題だが、洋画不振の今こうでもしないと、ということか。 原題は「Waves」=波。自由と民主主義を渇望する民衆の「波」とラジオ電波の「波」のWミーニングだろ…

「ブルーボーイ事件」監督・飯塚花笑 at OSシネマズ ミント神戸

blueboy-movie.jp 公式サイトを見ると謝罪文が。センシティブな題材だけに細心の配慮が必要という事なのだろうと想像する。 飯塚監督とは前作「世界は僕らに気づかない」(2023)に私の「フィリピンパブ嬢の社会学」の原作者が協力していた縁で直接話す機会が…

「港のひかり」監督・藤井道人 at 大阪ステーションシティシネマ

minato-no-hikari.com 2017年の、本作と同じ木村大作撮影による「追憶」と言う映画がある。 同じ能登半島がロケ地、ストーリーもあらためて読み直してみると、本作と無縁とは思えない。岡田准一が出ている点もそうだ。「追憶」は東宝配給、本作は東映の違い…

「ひとつの机、ふたつの制服」監督・莊景燊 at 新宿武蔵野館

https://www.instagram.com/theuniform.movie/ 原題は「夜校女生」、夜間学校の女子生徒と訳したいところだが、夜間学校のニュアンスが日本とはだいぶ違う。台湾の高校のシステムを本作を観るまで知らなかった。 試験によって全日(昼、16:30まで)と夜間(16:3…

「旅と日々」監督・三宅唱 at シネリーブル神戸

www.bitters.co.jp エンドロールによると出資社4社、そして文化庁の補助金。制作費は想像がつく。ベストワン監督でもこんなに倹しい規模なのか。 そこで選ばれたのはつげ義春。その原作は未読だが山下敦弘監督「リアリズムの宿」(2003)が同じ原作者だったな…

「女性の休日」監督パメラ・ホーガン at 元町映画館

映画『女性の休日』オフィシャル・サイト www.thedayicelandstoodstill.com 月曜昼12時の元町映画館で満席という体験は初めてだ。ヒットでしょう。 それほどこの50年前の事件が、今の日本にとっても喫緊の課題だという事だろう。 1975年の10月24日にアイスラ…

「見はらし世代」監督・団塚唯我 at シネリーブル神戸

miharashisedai.com 東京出身の監督による「僕の」「私の」「東京物語」は1980年代は森田芳光、'90年代は市川準だった。森田はモダニズムで市川準はノスタルジーと幻影としての東京だった。これ以降の世代で記憶に残る「私の東京物語」は無い。山田洋次もヴ…

「アンジェントルメン」監督ガイ・リッチー at Cinema KOBE

https://cinemakobe.jimdofree.com/ www.theministryofungentlemanlywarfare.movie ガイ・リッチー監督は前作が「コヴェナント」(2024)。 mitts.hatenadiary.jp 間にNetflix作品があるとはいえ、戦争ものが続く。 が、前作とタッチをガラッと変えて、いやガ…

「種まく旅人 〜醪のささやき〜」監督・篠原哲雄 at 大阪ステーションシティシネマ

tanemaku-tabibito-moromi.com 昨年9月に淡路島で撮影されていた本作。 撮影監督は「She's Rain」の阪本善尚さん。 淡路島と橋で結ばれている徳島で「道草キッチン」の十月のクランクインを控えていた私と善尚さんはLINEでお互いの状況を報告し合っていた。…

「ワン・バトル・アフター・アナザー」監督ポール・トーマス・アンダーソン at TOHOシネマズ西宮OS

www.onebattleafteranothermovie.net 35㎜フィルム撮影、70㎜プリントも存在するらしい。 アメリカに反政府組織ってあるのか、と思ったら渡辺幻氏のXでの絶賛解説で思い出した。 シドニー・ルメット「旅立ちの時」('88)か。 旅立ちの時 (字幕版) リバー・フ…

「キング・オブ・ニューヨーク」監督アベル・フェラーラ at Cinema KOBE

アベル・フェラーラ監督作「キング・オブ・ニューヨーク」8月より全国上映決定 - ぴあ映画 『新宿ハードコア傑作選』+『キング・オブ・ニューヨーク』公式サイト AmazonによるとDVDは廃盤高値、1990年の本作、リマスター版で再公開。 未見だった。 刑務所か…

「風のマジム」監督・芳賀薫 at kino cinema神戸国際

映画『風のマジム』公式サイト 9月12日(金)全国公開/9月5日(金)沖縄県先行公開 原作の原田マハの同名小説は未読だが、 風のマジム (講談社文庫) 作者:原田マハ 講談社 Amazon 実話がモデルになっているようだ。 www.orionbeer.co.jp 映画が始まって画角…

「草迷宮」監督・天野裕充 at ヱビスシネマ

ebisucinema.jp 丹波市にある映画館で盟友の天野裕充監督の新作が上映されると本人から連絡があったので駆けつける。神戸市内から車で約70分。 上映前に天野監督から本作のプロデューサー宮崎恭一氏、同時上映の短編「コンティニュエイションズ」の監督岡部…

「生きるべきか死ぬべきか」監督エルンスト・ルビッチ at シネマヴェーラ渋谷

www.youtube.com 「ルビッチ・タッチのすべて」の一本。 1942年制作だが日本公開は1989年。それを見逃していて、ようやく今回。 映像、音声良好だがところどころコマが跳ぶ。 ひとこと、圧倒的な面白さだ。これは脚本が飛び切りよく出来ている。 ようやく観…

「遠い山なみの光」監督・石川慶 at 宝塚シネ・ピピア

www.critic.de gaga.ne.jp カズオ・イシグロは原作だけでなくEPと脚本にもクレジットされていて、製作に深く関わっているようだ。プロデューサーの項目にHiroyuki Ishiguroという名前があり、親族なのかも知れない。その原作は未読だが、書かれたのは本作の…

「バレリーナ:The World Of John Wick」監督レン・ワイズマン at kino cinema神戸国際

From the World of John Wick: Ballerina (2025) | Showtimes & Tickets 何を隠そうジョン・ウィックシリーズは一本も観ていない。今回はアナ・デ・アルマス嬢が目当て。それは隠せない。 案の定、出来上がっているジョン・ウィックワールドがあるようで、邦…

「万博追跡」監督・廖祥雄 at テアトル梅田

第21回大阪アジアン映画祭の目玉上映作品。 今年だけ年2回映画祭をやるのは勿論大阪・関西万博2025の開催に合わせて予算が下りたからであろう。このEXPO'70を活写した幻の作品を発掘レストア上映したのは嬉しい限り。どうしても観たいと思っていた。 www.yom…

「蔵のある街」監督・平松恵美子 at テアトル梅田

kuranoarumachi.com 平松恵美子監督は「あの日のオルガン」(2019)がとても良かった。 mitts.hatenadiary.jp 本作のエンドロール、スタッフの最初に出てくるのは「プロデューサー 平松恵美子」で最後に出てくるのが「監督・脚本 平松恵美子」。 現場の全てを…

「夏の砂の上」監督・玉田真也 at 宝塚シネ・ピピア

natsunosunanoue-movie.asmik-ace.co.jp 主演オダギリジョーがプロデューサーも兼任。豪華キャストはそれ故なのか。 人と人の関係は、近づけば近づくほど複雑になる。利害と愛憎の濃度が上がっていく。 事故で子供を失った小浦(オダギリジョー)は失業中。妻(…

「キムズビデオ」監督アシュレイ・セイビン&デビッド・レッドモン at 元町映画館

kims-video.com ↑この日本版公式サイト良いセンス ウソみたいなホントの話しである。 観ている間は途中からフェイクだろうと思っていたが、IMDbのサイトを見たら、登場人物は全てSelf(本人)となっている。 もの凄くお金が掛かっているのに(NY-韓国ソウル-シ…

「恋の大冒険」監督・羽仁進 at シネマヴェーラ渋谷

www.cinemavera.com 1970年東宝配給。 東宝制作ではなく、外部委託のようでプロデューサーにいずみたくの名前が。 開巻のアバンタイトルから情報量が多くて脳に刻むのにあたふた。山田康雄に加藤みどりに熊倉一雄、写真家の立木義浩出ているのか、脚本に山田…

「また逢いましょう」監督・西田宣善 at 神戸映画資料館

映画『また逢いましょう』|2025年7月18日(金)より順次全国ロードショー! この記事によると、大西礼芳ありきの企画だったらしい。 news.yahoo.co.jp 五月に大阪で見た舞台「トイ」のアフタートークで、「大阪NHK制作の朝ドラのオーディションに落ちた」と…