映画和日乗

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「青春18×2 君へと続く道」監督・藤井道人 at TOHOシネマズ西宮OS

映画『青春18×2 君へと続く道』公式サイト

 

 台南が舞台とあらば観ない訳にはいかず、ようやくタイミングが合って観ることが出来た。平日火曜の昼の回、客は入っている。

てっきり青春18きっぷの意味かと思っていたら、18歳から18年という意味らしい。

 

 陳腐な設定、アニメのような臭い台詞に大仰な芝居と言い回し。岩井俊二「Love Letter」('95)を剽窃、そこにまたまた飽きもせず「お病気」でお涙と。ハンバーグにチキン南蛮とエビフライである。当店はお客様のお好きなものをお出ししますというスタンス。

それらを一切疑いもせず照れもせず堂々と見せ切るテクニックに感心する。これこそ商売である。商売上等藤井道人である。皮肉ではない。だって客入ってるから。

 

 カップルがデートでランタンを見に行くのに台南の保安から新北市の十分に日帰りで行くのは台湾の客は白けてくれるか、それとも笑って許してくれるか。

往路は鉄道で、夜ランタン飛ばして帰路は徹夜でレンタバイクで帰ったのかしらん。

帰れないのを承知で行ってお泊まり、じゃないのか。

 

 台湾のドラマや映画で見かける俳優が多数出演で嬉し楽し、台南の風景は旅愁たっぷり。

台湾の人は日本に行きたくなるだろう、台南未体験の日本人は台南に行きたくなるだろう。そういうプロパガンダにも成功している。お見事という他ない。