映画的日乗

映画、食、人。西に東に。

「いなくなれ、群青」監督・柳明菜 at アップリンク渋谷

映画「いなくなれ、群青」公式サイト

 ある孤島に不思議な高校があり、そこに連れて来られて通う生徒達は連れて来られた経緯の記憶がない。通信は遮断され、郵便は一方通行だ。北朝鮮に拉致された日本人のメタファーか、と思ったがそんな社会性が無いことは彼らの行動、言動ですぐに分かる。脱出を試みる生徒が「法律の範囲内で」などと言うが、そもそも軟禁状態が法律違反だと思うのだがそういった理屈は全て取っ払われているらしく、ひたすら閉じられた世界で現代社会とは無縁の事柄が続く。よって「知るか」と思った私などはついていけない。閉じられた世界とスクリーンのこちら側=社会を結びつけるのが映画監督の仕事でもある。ここには社会がない。大林宣彦監督は偉大だ、とそのことばかりを思ってひたすら映画が終わるのを待った。