映画和日乗

映画、食、人。西に東に。

                         

「ワース 命の値段」監督サラ・ミケランジェロ at OSシネマズ・ハーバーランド神戸

https://www.imdb.com/title/tt8009744/?ref_=ttfc_fc_tt

 2020年の作品、こういう渋めのアメリカ映画が3年遅れとはいえ公開されて良かった。原題は"What Is Life Worth" 「命の価値とは」という直接的なタイトル。主演のマイケル・キートンはプロデュース兼任。1951年生まれか。息の長い俳優だな。

 「9.11」を「September 11 2001」の表記をどこにも入れずに表現する冒頭が秀逸。

ワシントンD.C.、順風満帆な弁護士ケン(マイケル・キートン)の日常、いくつかの市井の家族と家庭をカットバックで見せる。

続いてケンは乗った列車でいつものようにCDプレイヤーからヘッドフォンでプッチーニを聴きながら新聞に目を落としている。オペラの音量のせいで周りの音が聴こえない。乗客の携帯電話が次々に鳴るがそれでも異常に気が付かない、席を離れて動き出す乗客にようやく気がついて目をあげて窓外を見ると‥‥巧い。これが映画的表現というもの。

 全体の構成は、ケンが遺族補償金の査定を如何に進めていくかを淡々と描く。冒頭に登場した市井の人々が実は被害者と遺族である事が分かる補償金交渉の第一回説明会。

ケンの名前ファインバーグは典型的なユダヤ系の名前、早速遺族から飛び出るユダヤ人差別の野次。が彼等の中にも勿論ユダヤ系がいて、遅れて参加したウルフ(スタンリー・トゥッチ)が諫める。ウルフもまたよくあるユダヤ人の名前である。

 個人の人生をフォーマットに当てはめて金に換算しないというウルフの立場に対して、政府に急かされて「公平はありえない」と断じて職業と年齢に応じて換算するケン。

 当初敵対するケンとウルフだが、フォーマットに当てはまらない家族の出現に、お互いの立場の違いを乗り越えて手を組む。それはある消防士一家の遺族のケース。

 ネタバレは慎むが一家のある秘密がこの映画の脚本の肝となっている。カトリック的価値観が根底にあり、それはまたアメリカ社会の多面性を示している。州法が壁となって同性愛故に補償金を受け取れないパートナーもいる。

 ある種の大団円となるのは拍子抜けのキライもあるが事実が基になった話なので、まぁそれも良し。アメリカを知る佳作、お勧め。

 

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