映画和日乗

映画、食、人。西に東に。

                         

「かもめ食堂」監督・荻上直子 at シネカノン神戸

舞台はフィンランドヘルシンキ。和食、というか日本的な洋食も含めた古典的な食堂を営むサチエ(小林聡美)の周りに集まって来た人々の暮らしぶりを描く。
大した事件は起こらず、生活感もない。
つまり、実体としての人間の営みにおける「しんどさ」は一切描かれず、ひたすらに「30代独身女性の理想郷、あるいは「共同幻想」としての「まったりと楽しい空気感」が支配する。
まっこと平和な国(フィンランドではない、ニッポンが)である。