映画和日乗

映画、食、人。西に東に。

                         

「その名にちなんで」監督ミーラー・ナイール at 三宮シネフェニックス

'70年代のインド。列車で旅をする読書好きの若者は、事故で九死に一生を得て人生観が変わり、NYに移住する。頭脳明晰で大学の研究員となるが、インド伝来の見合いで結婚。インドから出た事のない妻と共にNYで生活を始める。やがて息子が出来、あの列車の中で読んでいた本の著者、ロシアの文豪ゴーゴリの名を息子に付ける。十数年後、高校を卒業した息子は家族と共に初めてインドの地を踏む…というお話し。
インド、コルカタのロケが圧倒的な一方、しっかりと在米インド人(劇中ではベンガル人と強調されている)のアイデンティティを描いている。
その風習、因習、儀式…排他的で前近代的なのだがそれに対する批判よりは、インドってこうなんだ、という開き直りが潔い。名前(命名)にこだわるのね、インドって。女性的繊細さが際立つ演出。


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