映画和日乗

映画、食、人。西に東に。

                         

「サイドウェイズ」監督チェリン・グラック at MOVIX六甲

「サイドウェイ」('04)を日本人キャスト、日本生まれの米国人監督でリメイクしたユニークな試み。舞台はサンタバーバラからナパに移行、メジャー系ワイナリーがズラリ、と日本人向け。ストーリーも中年クライシスの大人の恋の火遊び、はこれまた日本人向けに慎ましくなっている。脚本(上杉隆之)がテレビ出身でやたらと登場人物のバックボーンを台詞で説明してしまっているのには辟易だが、後半、生瀬勝久が菊池倫子との浮気を清算、地元の不動産業者との結婚に「戻る」展開はひと花咲かせ損なった男の「生き方=行き方」の哀感が見事に滲んでいた。菊池倫子好演。