映画和日乗

映画、食、人。西に東に。

                         

「ALWAYS 三丁目の夕日'64」監督・山崎貴 at TOHOシネマズ梅田(完成披露試写会)

 3D上映。
 1964年、東京オリンピック前夜の東京。冒頭子供の被っている野球帽が阪急ブレーブスのもので、東京下町にあるまじき、嫌勿論阪急東宝グループ作品としての深謀遠慮は分るものの、苦笑してしまう。CGを駆使して時代のディティールに凝れば凝る程既視感は遠のき、反比例するかのようにファンタジー色が強まる。3D映像は冒頭の空撮ショットとあと数カ所のみ有効的で、ほかは例に依って下町の家屋の中と少年雑誌の編集部辺りで展開されて行く。
 テーマは巣立ちあるいは自立、というところか。1964年の世界から見た日本の有り様と、登場人物の人生をダブらせている。堀北真希森山未來のカップルのストーリーはヒッチコック「断崖」('41)だな、恐らくは脚本の古沢良太のセンスなのだろう。次、大阪万博まで行くのだろうか。2012年1月21日公開。
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