映画和日乗

映画、食、人。西に東に。

                         

「ジャンゴ 繋がれざる者」監督クエンティン・タランティーノ at TOHOシネマズ西宮OS

「続・荒野の用心棒」('66)の主題歌と共にこの映画の原題と同じタイトルの映画が始まるという学生の自主映画のノリ、マカロニウェスタン、これをちゃんと見ている筈の無い世代を切って捨てるという(後で勉強して下さい)趣味の世界。ただ、ガトリング銃とモーゼル拳銃はいつ出て来るのだろうかと期待したが見事に裏切ってくれる。その代わり、フランコ・ネロの白手袋。分る人は楽しめる。マカロニ風味より強く効いている香辛料は「マンディンゴ」('75)。そういえば「ドラム」('77)なんてのもあった、黒人奴隷を徹底的に痛めつけるお話し。そして情念滾る復習譚と。
シネコンが観客のマナー(喋るわ携帯いじるわ)もレベル(説明過多なアホでも分るような作り、TVドラマの延長、チクロ入りの幼稚なファミリー向け)も劣化させしまった現在、タランティーノは血まみれできちゃないが崇高なる映画魂をぶつけて来た、ちゃんと映画を観てるのか?と。



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