薄氷を踏む思いでの開演である事は自明。
しかしチケットは秒速でソールドアウト。
物凄いエネルギーと緊張感、メインの四人は赤鬼だけてなく全員が鬼になっていた。
舞台の四方を観客が囲むコロシアム形式だが、観客席が舞台とあまり高低差がないので一列目の私の目の前に広澤草の足の裏のテーピングが差し迫る。
よく見るとそれぞれの役者が相撲の力士並みに腕や足にテーピングをしている。肉体を極限まで酷使しているのだろうが汗はかいても呼吸は荒れないプロ魂。
舞台と客席は透明のビニールで隔てられているが役者の激しい動きでビニールがしばしば揺れるほど。
日本型ムラ社会のダークネス。異形の者とのコミュニケーションを遮断する勢力と抵抗する者。思い込み、流言飛語はイマそのもの。
久しぶりにお代に見合った演劇を観た。
池田遼と秋山遊楽、印象的だった。
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