映画和日乗

映画、食、人。西に東に。

                         

大江千里 Japan Tour 2019 "Boys & Girls.again -January-" on 福岡イムズホール

伊丹空港よりNH3155便で福岡空港着。

博多エクセルホテル東急にチェックイン。

 終演後、千里さんと少し話すことが出来た。
 デビュー35年だと言う。私が 吉見佑子さんの紹介で千里さんと初めてお会いしたのは1991年の武道館。その翌年に She's Rain の主題歌をやってもらった。
更にNYに移住して10年、ということは移住直前の2008年冬に千里さんが日本での最後の仕事として音楽を担当した能登の花ヨメから10年余、だ。千里さんは最近でも「能登の花ヨメ」をDVDでNYの友人に見せて自慢しているそうだ。なんだか嬉しい。
   この日福岡イムズホールのアンコール曲はジャズアレンジされた「ありがとう」。この曲のシングルCDのカップリングが「She's Rain」の主題歌「砂の城」だった。あれから25年余、私は再び芦屋を舞台に映画をつくる。去年秋の母校KGでのライヴの折、芦屋を散歩する機会があったそうだ。こうして今もお互いの近況を話せるなんて奇跡だね、と千里さん。
  私の映画人生の節目節目に千里さんがいる。

BOYS & GIRLS

BOYS & GIRLS

  • 大江 千里
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

 

ありがとう

ありがとう

  • 大江 千里
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

 

Boys & Girls

Boys & Girls

 
Boys & Girls(初回生産限定盤)

Boys & Girls(初回生産限定盤)

 

 

神戸市中央区雲井通5「山陰・隠岐の島ワールド」雲井通本店

with 職場の元同僚

 
 
 
 
 
View this post on Instagram
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

A post shared by Mitsuhito Shiraha 白羽弥仁 (@mittsshiraha)

www.instagram.com

#奥出雲ワイン

 

どじょう唐揚げほか。美味端麗。

 

「アリー/スター誕生」監督ブラッドリー・クーパー at OSシネマズミント神戸

www.instagram.com

 「スター誕生」三度目のリメイク。1976年版は観た記憶があるが映像はカケラも覚えていない。検索してみると内容はこの'76年版が近いようだ。私の記憶が間違っていなければ当初はクリント・イーストウッドが監督するとアナウンスされていたような気がする。何らかの事情でそれが無くなり彼は「ジャージー・ボーイズ」('14)という大きくくくれば同じ音楽映画というジャンルでええ仕事をする。イーストウッド監督はその「ジャージー・ボーイズ」の次が「アメリカン・スナイパー」('14)で、これに主演していたブラッドリー・クーパーが初監督作品として今回の「アリー/スター誕生」という企画を選ぶ。あくまで想像の域を出ないが、イーストウッドの進言なり助言があったのではと思う。イーストウッド監督・主演最新作「運び屋」(今春公開)にもまたクーパーが出演しているし。師弟関係ぽいのかもしれない。

 さて、そのクーパー監督、主演兼任というこれまたイーストウッドの来し方と同じ道を選んで製作、やたらとアップショットで繋ぐある意味手堅いところを見せるが、編集のリズムは独特。カットの繋がりの脈絡からずれるような短いショットを挟むのはユニーク。それはさておき、アリー(レディ・ガガ)目線の女のコの妄想が実現していくという進み方で、ジャック(ブラッドリー・クーパー)の優しいのなんの、何故、という理屈を横に置いといて徹底的にアリーの夢を実現させて行く。単純かつ見え見えのストーリーだがレディー・ガガのパフォーミングで魅せ切った。まぁ「伊豆の踊子」でデビューしたようなものなので監督としては次、が勝負でしょうね。

 

スター誕生 [Blu-ray]

スター誕生 [Blu-ray]

 

 

「華氏119」監督マイケル・ムーア at 塚口サンサン劇場

michaelmoore.com 冒頭、大方のまるで安堵したかのようなヒラリー・クリントン優勢、ドナルド・トランプ惨敗の2016年の大統領選挙のフッテージに何処かで聴いたことがあるが思い出せない音楽が重なっていて、エンドロールで膝を打った。「オーメン」('76)のテーマだ。

 やがて「まさか」の状況に転じて、エンパイア・ステートビルの壁面にまるで「ダーク・ナイト」('08)のジョーカーのような陰影を湛えた新大統領トランプの姿が浮き上がる。マイケル・ムーアの予言が的中してしまった悪夢の始まりから、トランプ本人のみならず、共和党民主党両党共に利権にまみれた挙句、憲法の下に自由と平等を保障されてきたはずのアメリカ合衆国の民主主義が崩壊している様が延々と綴られる。学者の「アメリカの民主主義は1970年に始まった、何故ならばそれ以前には黒人に投票権がなかったから」という発言に、ムーア監督は息を呑む。観ている我々にも衝撃的なひと言だ。その「始まったばかりの民主主義=選挙制度」はシステムに根本的な欠陥を孕んでいる。利権と宗教に左右されるそれは、翻って双子の兄弟のように、我が国の現在が想起される。が、制度と現実の乖離に対する怒りは沸点に達していることをムーア監督は民衆の立ち上がる姿を紡ぐことで見せつける。茹でガエルニッポンとは違い、これまでになく、矛盾を放置せずに自ら立ち上がる姿に充分危機感が伝わる。

 いま私達は日々、メディアに取り沙汰されるトランプの反ポリティカル・コレクトネスに慣れてしまってはいないか。そのことに気づかされる。

 佳作、お勧め。