東京の電力会社に勤める青年(小沢征悦)は、社員昇格の待遇を断って、夢である小学校の教師になり、山口県のある学校に赴任する。初めて受け持ったクラスには、複雑な家庭の事情で転校して来た内向的な少女がいたが、教師と共に蛍の幼虫を飼育することで徐々に心を開いて行く…というお話し。
嘗て角川映画からハリウッドに留学して、デビュー作「僕らの七日間戦争」('88)で子供達を活写した腕前がここでも冴えている。
地元の人々と思しき素人の方々がところどころに登場、下手さが却って味になっている。
ちょっとしか出てこないのに存在感で圧倒していたのが役所広司。さすが。オール山口県ロケ、公共工事批判のシーンがありながら県庁で撮影するなど、意欲的な試みと地元のパックアップで現地では大ヒットしたと聞く。
菅原監督のご苦労は想像に難くないが、こういう映画作りは増えて欲しい。
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