映画和日乗

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「ラブストーリー」監督クァク・ジェヨン at パルシネマしんこうえん

猟奇的な彼女」のクァク監督の期待の新作。
英語タイトルは"The Classic"。
何がクラシックかって、ヒロインが奏でる曲がヴェートーヴェンの「悲愴」だからってだけではない。
コテコテ韓流純愛物語なのだ。
ラブレターの代筆とか親の決めた許嫁とか日本の昼メロでもやらないことを堂々とそして延々とやってくれる。
出征兵士に小旗を振ってお見送りなんて戦中戦後の木下恵介の映画ばりだ。
で、ダメかというとその反対でどっぷりと浸れるのだ、これが。
とにかくシーンの展開は抜群に巧い。ヒロインの入院する病院に彼が来て→ノブにぶらさがったペンダント→病院から駆け出すヒロイン
→出征兵士の列…ここのつなぎの巧さに唸った(ご覧になって確かめてみて下さい)。
そして純愛メロドラマなのにどーんと、そしてきちんと韓国軍のベトナム戦争での戦いも描いている。
日本だとまず最初に予算を削られるシーンだな。
ゲップが出るほど純愛ですがここまでやったらお見事、脱帽。

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