映画和日乗

映画、食、人。西に東に。

                         

「ヒナゴン」監督・渡邊孝好 at 十三第七藝術劇場

広島県の架空の町、比奈町が舞台。幼少の頃、山奥で類人猿を目撃したいっちゃん(伊原剛志)は、長じて町長となる。赤字財政に苦しむ町の起死回生にと役場に「類人猿課」を設立、東京で職にあぶれた信子(井川遥)を雇い入れ、類人猿=ヒナゴンを探す、というお話し。
伊原剛志の町長は直情径行、小泉純某にそっくりなイメージで笑わせる。
ヒナゴン探し、よりは伊原の同級生達の「あの頃」と「現在」の対比の描写にウェイトがかかっており、それは即ち地方の疲弊を物語る構成になっている。
市町村合併についての議論が一元的ではあるが(どうやら製作そのものに関わっているらしい)、職人・渡邊監督の、プロの俳優に地元の素人を絡ませる演出さばきは流石で退屈はしない。
井川遥のはつらつぶりが素敵。ハンチンのイガワくんはしっかりしてちょうだい。

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