映画和日乗

映画、食、人。西に東に。

                         

「メゾン・ド・ヒミコ」監督・犬童一心 at シネマライズ渋谷

南関東、海沿いにそそり立つペンション。実はそこはゲイ専門の老人ホーム。ホームの主・卑弥呼(田中泯)は末期のガンを患っており、管理人であり卑弥呼の恋人でもある晴彦(オダギリジョー)は、卑弥呼の娘(柴咲コウ)をメイドとしてホームに招く。娘は、ゲイを忌み嫌い、父である卑弥呼にも恨みを抱いているがやがて彼等とも打ち解けて行き…というお話し。
ロケーションの勝利だろうなぁ。
兎に角このロケセットを見つけた時点で作者は画が見えたのではないか。邦画史上、稀少に趣味が良いセット・デザインでありインテリアだ。ゲイとして差別される悲哀は「プリシラ」('94)だし、
卑弥呼の衣裳は「蜘蛛女のキス」('85)のウィリアム・ハートそのままだ。「老人ホーム」という割には老人じゃない人も居るのは何故?入居資格はどうなっている?とかいろいろ思わないでもないが、それでもなおこの映画が素晴らしいのはダイアログ(脚本・渡辺あや)が見事にクールにキマっていることと、役者(柴咲コウ好演!)の息づかいがダイレクトに伝わる演出故だ。
佳作、お勧め。

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