- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2013/03/22
- メディア: DVD
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亡き妻(田中裕子)の出した局留めの手紙を受け取りに、富山からワゴン車で長崎県平戸を目指す刑務所の技官、倉島。旅の途中で出会う、自称元国語教師(ビートたけし)、駅弁の実演販売をする二人の男(草磲剛と佐藤浩市)、それぞれの人生を見聞きしながら平戸に辿り着く。倉島は妻の故郷であるこの町の海に散骨できないかと船主達を訪ね歩くが…というお話し。
開巻、デジタル映写のくっきりとしたルック、81歳高倉健の両手のシミに否が応にも目が行く。昭和の銀幕スターには堪え難きデジタル、しかし男高倉健はそこに抗わずに高倉健であり続けようとする。演じている人物の年齢設定などはよく分らない。倉島なる役名は言うまでもなくこの俳優によるメッセージが込められた映画であることを物語っている。
ここに登場する男と女には皆連れ合いがあり、それぞれの家庭と夫婦関係が描かれる。封切り前なので肝心なことを書くのは差し控えるが、主人公が善良なる夫婦愛のファンタジーで最後まで突き進む一方、ラストに於いてそうではない夫婦関係と愛のかたちをほろ苦く描いているところは良かった。
8月25日公開。