映画和日乗

映画、食、人。西に東に。

                         

「ほとりの朔子」監督・深田晃司 at シアター・イメージフォーラム

湘南辺り、夏の終わり一人の高校生(二階堂ふみ)とその伯母(鶴田真由)が、海外へ行くというもう一人の伯母(渡辺真起子)の家にやって来てしばし留守番がてら夏休みを過ごす。やって来るのは伯母達の幼馴染みだというウキチ(古館寛治)という男、福島の震災被害から逃れて来たというウキチの甥っ子高校生(太賀)、そしてウキチの娘(杉野希妃、プロデューサー兼任)。散歩したり、お茶したりの何気ない日常が続くが、やがて複雑な身体で繋がった男女関係があぶり出されて行く…というお話し。
開巻すぐにエリック・ロメール調だなと思っていたら罫線の入ったノート地に日付の入ったインサート。ロメールそのまんまを確信犯でやるのかと。福島の原発被災問題も入って来るが斜め目線で皮肉っている。良かったのはラスト近くの鶴田真由の背中を延々捉えたショット。しかしちょっと全体尺が長いな。
海辺のシーンの天気が悪く、水着姿の役者達が皆寒々としている、スケジュールが無かったんだろうな、同情する。