「台湾人生」('09)の酒井監督最新作は、日本統治時代の台湾に生まれ、第二次世界大戦直前に日本に渡り、戦後は建築家として高層ビルの設計と都市計画に辣腕を振るった郭茂林氏を追うドキュメンタリー。
2012年に亡くなられているが、本作品は2010年に台北に里帰りする郭氏の様子がとらえられている。
全く不見識で、この郭氏が、私自身が日本でも台湾でも見覚えがあり、入ったことさえある高層ビル群の設計者とは知らなかった。恐らく大変な切れ者だったと想像する。
ダンディで穏やかな人柄が伝わり、日本と台湾の複雑な関係はさほど描かれず、爽やかな気分で観終わる。
台湾映画大特集記念シンポジウムを観覧。